2017年アメリカデトロイトで開催された北米国際自動車ショーに、アウディは全く新しいコンセプトのクーペタイプのクロスオーバーSUVQ8を発表。
2018年に発売になるのでは?という情報が飛び交っています。
また、Q8は2017年10月25日から開催になる東京モーターショーコンセプトカーも日本初登場となるとの情報も…。
未だベールに包まれた部分は多いのですが、市販される予定のアウディQ8がどのようなクルマとして登場するのか?
関係先情報をもとに予想してみたいと思います。
目次
Q8 SPORTSに関する公式発表
既にQ8 SPORTSに関する詳細情報が公開になっているので、ここに公式サイトからの情報を掲載します。
Q8SPORTSの特徴
・マイルドハイブリッド テクノロジーを採用した3.0 TFSI V6エンジン
・8気筒の性能と4気筒の燃費を融合
・渋滞時やパーキングは電気モーターのみで走行可能
・きわめて効率的なパワーパッケージ:駆動システム
新しいAudi Q8 sport conceptの駆動システムの基本構成は革新的です。アウディは、電動コンプレッサーを採用した331kW(450hp)の6気筒3.0 TFSIエンジンと回生効率を高めたマイルドハイブリッドシステムを初めて組み合せました。クランクシャフトとトランスミッションの間に配置されたスタータージェネレーターがエネルギー回生の役割を担い、必要に応じて逆方向に作用して補助の駆動用モーターとして働きます。48ボルトの電気システムにより、常に十分な電力が確保されています。
・生産モデルから移植したハイテク:ドライブトレインとサスペンション
Audi Q8 sport conceptでは、quattroフルタイム4輪駆動システムが駆動力を卓越したコントロールのもと路面に伝える働きをしています。シャシーのトレッドを拡げる一方で、Audiの上級クラスのモデルから、数々の最新鋭のメカニズムをこのクルマに移植しました。そのなかのひとつ、ダンパーコントロール機能付きのエアサスペンションであるアダプティブエアサスペンション スポーツにより、クルージング時のソフトな乗り心地から固くタイトなハンドリングまで、幅広い走行特性が提供されます。さらに、最低地上高も90mmの幅を持って5段階に調整できるようになっており、走行条件に応じた理想的な高さの選択が可能になっています。フロントとリヤのサスペンションには軽量に設計された5リンクのシステムが採用されています。
・力強いサイドビュー
Audi Q8 sport conceptは、サイドシルエットも引き締まったものになっています。ドアにはウインドーフレームがなく、ルーフラインの低い印象がさらに強調されています。ボディの全高は1.70メートルです。サイドウインドーの下端、ショルダー、ダイナミックライン及びシルのラインなど、ボディサイドにあるすべてのラインが後方に行くに従って、ダイナミックに高さを増していきます。フェンダー、ドア、サイドパネルの面には美しいカーブが施されて、ドアのロワセクションには深いフィレットが形成されています。そのほか、リヤドアの下にはquattroのロゴを刻み、彫刻的なエッジを備えたサイドミラーにはカーボンファイバーを採用しました。ドアはタッチ機構により開く仕組みで、BもしくはCピラーにあるAudiリングに触れると決まった角度まで自動的に開きます。
・フラットでコンパクト:リヤ
非常にフラットなリヤウインドーの上には、長いルーフエッジスポイラーが設置され、その下にある2重の形をしたスポイラーリップがパワー開閉機構を備えたラゲージコンパートメントハッチの上に特徴的な輪郭を形成しています。リヤエンドの左右一杯にまで伸びたライトストリップがAudi Q8 sport conceptの際立ったライトシグネチャーの一翼を構成していて、ここからテール/ブレーキライトのほか、ダイナミックターンシグナルも発せられます。
・4人の乗員のための贅沢なラウンジ:インテリア
Audi Q8 sport conceptのインテリアは4人の乗員を乗せ、その大型スーツケースを積載するための余裕あるスペースを提供します。ラゲージコンパートメントは630ℓの容量を確保しました。伸びやかな水平ラインにより、コクピットではスポーティかつエレガントな雰囲気が演出されています。センタートンネルの上には、電気的に作動する8速ティプトロニックを操作するためのセレクターレバーを備えたコンソールが設置されます。このコンソールは宙に浮いているように見えます。
・新しい方式:操作系とディスプレイ
Audi Q8 sport conceptのエレガントなインテリア アーキテクチャーは、革新的な操作/ディスプレイ方式と見事な調和をみせています。情報の提供と操作の指示は、主としてタッチディスプレイを介して行い、アウディバーチャルコクピットとコンタクト–アナログ式のヘッドアップディスプレイにより機能が補完されています。また、すべてのディスプレイにもっとも重要な内容にシステマティックに集中するようにした新しい「デジタルデザイン」が採用されています。
スペック
3.0L V型6気筒 TFSIエンジン+モーター
最高出力:450hp(331kW)
トータル最高出力:476hp(350kW)
トータル最大トルク:700Nm
リチュウムイオンバッテリー 容量:0.9kWh
駆動方式:4輪駆動システム
トランスミッション:8速AT
0-100km/h加速:4.7秒
最高速度:275km/h
最大航続距離:1200km
<出典:アウディ公式サイト>
アウディ 新型 Q8の注目のポイント
その1.パワートレインはハイブリッド テクノロジーを採用した3.0 TFSI V6エンジン
まず、驚愕したのは3LV6で、331kW(450hp)、700Nm、最高速度275km、航続距離1200kmというとんでもない数字をはじき出したパワートレイン。
クラス最上級のハイスペックパワートレインであることは言うまでもなく、ドイツのアウトバーンを颯爽と駆け抜けることもできれば、あらゆる路上状況に対応できるSUVの登場となったと思われます。
ハイブリッドカーでこれだけの高出力のパワートレインが実現できたことにアウディの底力を感じますし、これまで課題だったハイブリッドの脆弱性という問題を見事克服。
このクラスのハイブリッド仕様車はどんどん増えていますが、間違いなくクラス最高のクルマの登場と言えるでしょう。
その2.洗練されたまったく新しいSUVカーとしてのエクステリアデザイン
ボディスペックに関する詳細な情報はまだ届いていませんが、見るからにアウディらしい優美で洗練された、クーペを彷彿させつつ、更に精悍さ、力強さを備えた、まさにあらゆるシーンにもマッチするクロスオーバーSUVの誕生だと筆者は考えます。
クロスオーバーSUVはその特質から、何か今一つスタイリッシュさの欠ける、ゴツゴツしたイメージが付きまとうものですが、このフォルムはクロスオーバーSUVの領域を超えたラグジュアリーなサルーンスポーツ、サルーンセダンの風格を備えた素晴らしいデザインに仕上がったのではないでしょうか?
その3.抜群の操作性と快適さを追及したインテリアデザイン
各情報誌で撮影されたスパイーダーショットが掲載されていますが、注目はコックピットのマルチ・デジタルタッチスクリーンディスプレイ。
最先端技術を導入し、すべてはタッチ操作で機能するまるで、スマートデバイスのような使い勝手のいい、ディスプレイの搭載に、関係者はみんな感嘆!更に高級感満載のシートや細かく配慮の行き届いた収納格納スペースなど、非常に工夫された創りを感じます。
ただSUVとしてのラッゲージスペースが然程確保されていないために、リアシートを倒し込んで荷室を確保しなければならなそうな点だけが気になるところです。
その4.ライナップの主軸はSPORTSではなくPHVのQ8
SPORTSが先行して東京モーターショーで展示されることで、注目が集まっていますが…。
実の目玉は、こちらではないか?
と筆者は確信しています。
新プラグインハイブリッド
3.0L V型6気筒エンジン +モーター
最高出力:245hp
最大トルク:368lb-ft
トータル最高出力:442hp
トータル最大トルク:516lb-ft
リチュウムイオンバッテリー容量:17.9kWh
最大EV走行距離:60km
駆動方式:4輪駆動システム
トランスミッション:8速AT
0-100km/h加速:5.4秒
最高速度:250km/h
最大航続距離:1,000km
なんとアウディとしては、このクラス初であるPHV車がラインナップとして加わることにあると筆者は考えます。
このコラムで、SUVカーの課題とは、新環境基準への適合と、燃費効率の低減ということをずっと記してきましたが、Q8は2020年以降の世界標準の環境適合規制に照準を合わせ、この段階でPHVの導入に踏み込んだことは、驚愕。
アウディ 新型 Q8のまとめ
アウディに対する特別な思いがある筆者ではありますが、それを差し引いてもQ8SPORTSは今の段階でクラス最高級、最上級のSUVに仕上がったことは間違いありません。
そして、Q8ConceptはPHV仕様で、アウディとしては果敢な挑戦。
燃費効率の低減と、新環境基準への適合、そして脆弱性を克服した耐久力の高いクルマを送り出すことに見事成功したことに賞賛の拍手を送りたいと思います。
個人的にはようやく自分で購入して、運転したいSUVをアウディが発表してくれたなと、感慨に浸っています。