今、日本で巻き起こるクロスオーバーSUVブーム…。このコラムでも多くのSUV車を取り上げてきましたが、やはりこれが時代の趨勢であり、SUVは様々なロードシーンに対応が可能であり、社会環境の変化から、街乗りやレジャーに家族で出かけるというニーズから、こうしたムーブメントにあるというのが今のクルマ市場の現状と言えるでしょう。
この空前のSUVブームに向けてホンダは南米市場で成功しているWR-Vを日本市場に導入するという情報を得ました。
そこで、果たしてこのWR-Vの日本上陸はあるのか?そして、このクルマが一体、どんなクルマなのか?に迫ってみたいと思います。
目次
WR-Vの世界戦略について
こうした流れの中から2018年以降の日本発売が噂されていますが、現状はまだ未決定とのこと。まずは、ブラジル、そしてインドでの動向如何で、日本での市場導入が決定されると予測されます。
やはり、仮に日本市場進出ということになると既に発売されているヴェゼルとの差別化がどう図れるのかがポイントになると思われます。
南米インドで成功したWR-Vはどんなクルマなのか?
ただ、Runaboutが示すとおり、オフロード仕様のクロスカントリー仕様のRVを目指すわけではなく、様々なロードシーンや用途に対応できるクロスオーバーSUVとしての位置づけであることを明確に示しています。
スペックを見るとヴェゼルより、更にコンパクトであり、大ヒットセダンFitをベースとされている予測できます。
スペックの詳細
6速MT
1498cc
バルブ数:16
最高出力:100PS / 3600rpm
最大トルク:200NM / 1750rpm
5速MT
総排気量:1199cc
最高出力:90PS / 6000rpm
最大トルク:110NM / 4800rpm
全長:3,990mm
全幅:1,695mm
全高:1,600mm
ホイールベース:2,550mm
スポーティーなSUVであることを証明するのは、フロントバンパーに埋め込まれるかのように設置されている丸めのハロゲンライト。
バックバンパーはシルバー加飾で、リフレクターの装着も、特徴的です。
インテリアに関しては、バッケージルームが6:4に分割してシートを倒すことができ、このクラスとしてはかなり広めの格納、収納スペースが確保されているもよう。
また、インパネ周り、コックピットも、ドライバーの操作性を重視されているように思えます。
ただ、フロントクラスの両サイドのピローがやや視認性を阻んでいるのが気になるところ。筆者としては、トヨタプリウスやこのクルマのようにピローが視認性を阻むクルマの運転はどうも苦手…。
両サイドの前方下部が、見えにくいのが気になります。
日本仕様車としてデビューする際の課題とは?
まずヴェゼルのコンパクト版を目指すということであれば、ボディサイズの縮小をはかり、5ナンバーサイズに対応できるクルマとする必要があると思われます。
更に、ハイブリッドもしくはPHVといった新たなパワートレインライナップを並べることにより、燃費効率の更なる改善が望まれるところ。
また安全装備の充実も必須で、関係者情報によると、もし仮に、日本市場に導入するならば、オートパイロット(自動運転技術)も検討する必要があるのでは?とのこと。
他メーカーも含めて、既に乱立するSUV市場の中で、どう差別化を図ってゆくのか?
それがかなり重要なポイントになるといえるでしょう。
新型SUV「WR-V」開発者の思いとは?
このWR-Vは、2017年6月5日の本田技術研究所で開催された、ホンダミーティングでは発表されています。
その際に開発を行った担当者の方から以下のような見解が示されています。
とのことでした。
ホンダ 新型SUV「WR-V」のまとめ
このように、ホンダミーティングで発表され、南米市場やインド市場で販売し、成功を収めたからといって、日本市場での販売に関しては、まだ慎重な姿勢であるというのが、ホンダ関係者の方々の本音のようです。
筆者としては、乱立するSUV市場の中で個性を発見することに苦労していて、今回のWR-Vも、先日このコラムで触れたスバルのXVあたりとの差が明確に示せないような気がして悩むところ。
同じようなデザイン、同じようなスペック、同じような安全装備、同じようなパワートレインの並ぶSUV市場の中で、各社、各ブランドがどのように個性を放つのか?
そこが大きなポイントであると、筆者も考えます。