2017年3月スイスジュネーブで開催された、ジュネーブモーターショー会場は熱気に包まれていましたが、一台のコンセプトカーの登場に会場は歓喜に包まれました。
会場に歓喜をもたらしたクルマ!それはトヨタレクサスUX。
レクサスブランドにおける、コンパクトな新型クロスオーバーSUVで、そのスタイリッシュなフォルムと、機能性、上質さには非常に注目が集まりました。
そのレクサス新型UXが、2018年に発売となる情報を編集部がキャッチ。関係先に取材の上、今の段階で明らかになっている情報や予想などをまとめてゆきたいと思います。
目次
レクサスUX ブランドとしての位置づけ
レクサスからは既に「LX」「RX」「NX」と3つのSUVモデルが登場しています。
NXはこの中でも最もコンパクトなSUVブランドだったわけですが、UXは更にNXをコンパクトにした「小型クロスオーバーSUV」としての位置づけになるもよう…。
レクサスはこうしたラインナップの多様化に対応することであらゆるクロスオーバーSUVへのニーズに対応してゆく姿勢を見せたといえると思います。
やはり、高級感、先進性を追及するレクサスから、こういったクルマがラインアップに加わることで、レクサスファンが更に増える、もしくは既存のレクサスファンの支持も高まることが予測されます。
新型レクサスUXの特徴
1.プラットフォーム
レクサス 新型UXは、トヨタが開発した新型プラットフォーム「TNGA」を採用する予定です。TNGAは、C-HRや先日ご紹介したプリウスでもすでに実装されており、軽量化や低重心化を実現させた最新のプラットフォームです。
ボディ剛性アップや、よりハイレベルな安全性能にも貢献。プラットフォームの均一化で、無駄な開発コストを抑制すると同時に、このTNGAを共有するクルマの走行性、安全性、耐久性を高いレベルで標準化する狙いがあることを窺い知ることが出来ます。
TNGAがレクサスブランドにも採用されることは、筆者としては多少驚きを感じましたが、これがコストに反映されれば、お手ごろ価格のレクサスの登場となるかもしれません…。
2.エクステリア
これまでのレクサス他ブランドと比較してかなりシャープで尖った印象を憶えます。
このデザインを評して一言、「彫りが深い」と呟いた評論家の方もいらっしゃいました。
リアから眺めるとややヒップアップ気味で、これはバッケージスぺースを広くとるための工夫かと…。
3.インテリア
これまでにない、最新鋭の「3Dヒューマン・マシン・インターフェース=HMI」とレクサスが名付けたインターフェースが搭載される予定。
これまでの装備とは異なり3Dで操作するインターフェースとなっているようです。ハンドルの右側にある、透明で角ばった、中心の光っている装置が「HMI」だと思われます。まるでスマートデバイスを扱うかのように、タッチパネルを操作することで、作動させるもようです。
更に注目なのが、まるでクモの巣をイメージさせる、キネッティックシート。ただ、これには筆者はかなりの違和感を感じます。運転する際、操作を行う際の疲労感を感じずにすむのか?とても心配。
下半身の安定感がクルマの運転には重要なので、手放しで喜べる進化とは言えないというのが筆者の正直な感想です。
ドアは観音開きとなり、乗降が非常に楽になりそう。
後部座席に荷物を置く際も結構楽々!
安全装備は「Lexus Safety System + A」
Lexus Safety System + Aでは、従来の「Lexus Safety System +」でパッケージ化された「プリクラッシュセーフティ(PCS)」「レーンディパーチャーアラート(LDA)」「レーダークルーズコントロール」といった各種機能の性能を向上させるとともに、自動ブレーキだけでは衝突を避けることが難しい場合での衝突事故防止に寄与する世界初の「アクティブ操舵回避支援」や、交差点での出会い頭事故の予防に寄与する「フロントクロストラフィックアラート(FCTA)」を追加したと発表されています。
<出典:GAZOO>
様々な乗用シーンが想定され、女性や若い世代、高齢者の方々のニーズも集めそうな、コンパクトSUVだけに、この装備は実にドライバーにとっては頼もしい存在となるでしょう!
レクサス 新型 UXの予想スペック
日本モデルはガソリンとハイブリッドの2種類が用意されるのでは?との予想です!
2.0L直列4気筒ターボ
最高出力238ps/5600rpm
最大トルク 35.7kgm/4000rpm
トランスミッション6速AT
2.4L 直列4気筒DOHC+モーター
最高出力150ps/6000rpm
最大トルク 19.1kgm/4400rpm
モーター最大出力:143ps
モーター最大トルク:27.5kgm
トランスミッション:電気式無段変速機(CVT)
現状ではこのようなエンジン構成の可能性が予想されます。
全長:4,420mm
全幅:1,820mm
全高:1,550mm
ホイールベース:2,640mm
UX200 350万円前後
UX250 380万円前後
新型 UXの発売時期は?
2018年という線が濃厚とのことですが、エンジンラインナップを再構成した上で2019年に発売が延期されるとの情報も…。
現段階では未定です。
新型 UXのまとめ
UXには、かなり“大胆”なクルマという印象を受けています。HMIの導入、キネッティックシートの配置、観音開きのドア…。これにより、他社、他ブランドとの大いなる差別化は図れたと思います。
ただ、それが本当にユーザビリティを考慮したものかどうかは微妙なところ。勿論、先進性を追及し、斬新なクルマを開発することは、メーカーとしては必須課題。しかし、失われてはならないクルマの普遍的な魅力というものもある筈であると筆者は考えます。
果たしてこの大胆な試みがカーファンにどのような支持を受けるかに注目してみたいと思います。