前置きが長くなりましたが、インフィニティブランドにおけるEXがスカイラインクロスオーバーであり、スカイラインクロスオーバーは2016年6月30日に販売終了…。
そして、そのスカイラインクロスオーバーの後継車種として、再びインフィニティブランドから、新型インフィニティQX50がパリモーターショーに出展されました。
インフィニティブランドから発売される見込みとなったSUV車であるこのQX50がどのような進化を遂げるのか?関係先への取材を通じて、その概要に迫りたいと思います。
目次
パリモーターショーに出展されたQX50のコンセプトカーについて
パリモーターショーは2016年9月29日~フランス、パリで開催され、ここにQX50のコンセプトカーも出展され、多くの話題を集めました。
同年6月には北京モーターショーに「QXインスピレーション」が初公開されたのですが、更にそれを進化させ、ブレーキキャリパーに合わせて、鮮やかなブロンズカラーの22インチホイールを装着。また、インテリアは、ブラックとホワイトを主体に、皮革の自然な黄褐色がアクセントに使用。ブラウンレザーを部分的に採用することで、洗練度を増しました。全ドアの下部には、イルミネーションキックプレートが採用されました。
その際に広報から発表されたコメントは、
「QXスポーツ インスピレーション 2016は、優雅でありながらも力強く漸進的なSUVデザインが特徴。インフィニティの次世代型中型プレミアムSUVのビジョンを示唆するものである。」
とありました!
新型インフィニティQX50 モデルチェンジのポイント
1.パワートレイン
パリモーターショーに出品された、可変圧縮比エンジンを量産化した世界初となる「VC-T(Variable Compression – Turbocharged)」を搭載。
ピストンの上死点の高さを上下させる機能により、圧縮比を14:1(高効率用)から、8:1(高速用)までシームレスに変化することが可能になりました。
同等の従来のエンジンよりも、燃料消費量の燃費27%改善など、騒音や振動レベルを含めたメリットがあり、軽くコンパクトであることが大きな売りとなるでしょう!
2. 自動運転技術プロパイロット(パイロットドライブ 1.0)搭載
以下、プロパイロットに関する日産から公式コメント
「日産が目指す「インテリジェント・ドライビング」を実現したのが自動運転技術「プロパイロット」です。「プロパイロット」は、お客さまの運転をよりスマートに、安全・安心にアシスト。より楽しく、よりストレスの少ない運転をお客さまに提供します。日産は、2016年に混雑した高速道路上での自動運転技術「プロパイロット1.0」を世界に先駆けて日本市場に導入し、その後、欧州、米国、中国へと導入していきます。さらに2018年には、高速道路での車線変更を自動的に行う、複数レーンでの自動運転技術の実用化を目指しています。そして2020年までに、交差点を含む一般道での自動運転技術を投入する予定です。」
<出典:日産ホームページ>
つまり、混雑した高速道路上での自動運転技術に加え、高速道路での車線変更も自動運転で容易に可能ということになるかも知れません。
3.インテリア
高級感を漂わせながらも、SUVとしてラゲッジルームや後部座席にゆったりとしたスペースを確保できるのが特徴です。機能面では、インテリジェントクルーズコントロール及びブレーキアシストが採用され、充実の安全性能の搭載となっています。
モデルチェンジ後のQX50 発売時期は?
インフィニティQX50の正式発表は2017年9月14日にドイツで開催するフランクフルトモーターショー2017で予定されています。更に北米市場では2017年9月末とも…。ただ、現段階では日本市場での発売時期は未定とのことです。
モデルチェンジ後のQX50 価格は?
あくまでも、ライバル車と比較した際の予想価格でしかありませんが、編集部は580万円前後ではないかと睨んでいます。
日産新型インフィニティQX50のまとめ
インフィニティブランドに関して、日産本社に問い合わせを行ったところ、そもそも、海外ブランドであり、海外管理ということで、日本でも把握できてないのが現状とのこと。全貌をシークレットにしておきたいというのではなく、ブランドの動向がつかめていないというのが今の状況といえます。
特に販売面において強化してゆく方針でもないようなのですが、スカイラインからクロスオーバーが発表され、高級SUV車市場に風穴があいたと感じた筆者としては、トヨタレクサスNXと共に期待したブランドなだけに少々残念な気がしています。
ただ、本当に今の段階ではどう動くかわからないのが実情!インフィニティブランドの今後にはしっかり注目してゆきたいと思います。