2017年7月3日、トヨタのワンボックスカーである、ノアはマイナーチェンジを実施し、人気の特別仕様車 Si WxBシリーズは廃止となりましたが…。
新型ノアに特別仕様車「Si“W×B Ⅱ”(ダブルバイビーツー)」が加わり2017年12月発売という情報を得ました。
そこで関係先に取材の上、生まれ変わり登場する「Si“W×B Ⅱ”(ダブルバイビーツー)」がどんなクルマであるのか?についてレポートしたいと思います。
目次
ノア、ヴォクシーに関するニュースは意外にもパナソニックから伝えられた!?
「Si“W×B Ⅱ”(ダブルバイビーツー)」に関わる情報の前に、ノア、ヴォクシーに関わるホットニュースは、パナソニックがこの2車種を対象とした、車の後方の状況を映し出す「電子インナーミラー」の供給を開始したというニュースです!
“通常のミラーより視野が広く、遠くの様子を見ることができる。車の後部にカメラを設置するため、後部座席の人や物が写り込まず、死角を減らせる。前照灯に連動して夜間モードに切り替わるため、夜やトンネル内でも見やすい映像になるのも特徴だ”
<出典:産経WEST >
ということで、「ヴォクシー」「ノア」など計4車種のバックミラーとして、オプションで搭載できることになるのだそうですが、果たして、「Si“W×B Ⅱ”(ダブルバイビーツー)」に標準装備となるのかどうかは、取材先からははっきりとした回答は得られませんでした。
折角なので、12月発売となる特別仕様車である「Si“W×B Ⅱ”(ダブルバイビーツー)」には搭載して欲しいな!と思うのですが如何に?
ノア Si“W×B Ⅱ”装備一覧
・フロントグリル(ベース部)/LEDヘッドランプ/LEDクリアランスランプブラック塗装
・フロントグリルモールダークメッキ
・フロントフードモール/フロントバンパーロアモール/バックドアガーニッシュスモークメッキ
・フロントフォグランプスモークメッキベゼル
・アウトサイドドアハンドル/インサイドドアハンドル(フロント)メッキ
・センタークラスターパネル/サイドレジスターベゼル/マルチインフォメーションディスプレイフードピアノブラック
・ワンタッチスイッチ付デュアルパワースライドドア
・クルーズコントロール
・専用エンブレム(ハイボスカル製)
・内装色
・ブラック×ブラック(特別設定)
・シート表皮
・専用シート表皮(合成皮革+ファブリック&ホワイトステッチ/消臭機能付)
カラー全4色
・アイスチタニウムマイカメタリック(特別設定)
・ホワイトパールクリスタルシャイン(オプション設定)
・ブラック
・ダークバイオレットマイカメタリック
装備一覧を見て、正直、さしたる進化をしたとは思えない、のが筆者の正直な感想ではありますが…。
フロントグリルへのLEDヘッドランプの装着は時代の趨勢からして当然で、Si“W×B Ⅱが乗り遅れるわけにはいきません..。
インテリア写真を見る限りにおいては、3列目のシートを取り払わなければ十分な積荷スペースも確保できず、かりに多くの荷物を搭載しようとするならば、3列目のシートを畳み込む必要が…。
ややフォルムが低重心化したのか、前方のピロー部分が“突き出した”感を憶えるのですが、トヨタのクルマというのはプリウスにしても、このノアにしても、なんとなくこの前方ピローが、視認性阻むような気がしてしまいます。かつてプリウスを運転した際にこのピローが気になって運転し辛かった印象が…。
ただ、室内空間はバランスの取れた、ノアの質感を受けづくものではないかと想定されます。
ノアSi“W×B Ⅱ”スペック一覧
全長:4,710mm
前幅:1,730mm
全高:1,825mm
ホイールベース:2,850mm
パワートレイン
ガソリン車
3ZR-FAE型 2.0L 直4 DOHC
最高出力:152ps/6,100rpm
最大トルク:19.7kgm/3,800rpm
駆動方式:FF
JC08モード燃費16km/L
トランスミッション:CVT
2ZR-FXE型 1.8L 直4 DOHC+モーター
最高出力:99ps/5,200rpm
最大トルク:14.5kgm/4,000rpm
モーター最高出力:82ps
モーター最大トルク:21.1kgm
JC08モード走行燃費:23.8km/L
パワートレインはガソリン仕様とハイブリッド仕様の2タイプ。
特に特筆すべき事項はありませんが、なんとなく大人しくまとまりのあるモデルチェンジに落ち着いたという印象を筆者は得ました?
トヨタ 新型 ノア Si“W×B Ⅱ” 販売価格と販売時期は?
販売時期は2017年12月
販売価格は2,800,440~3,321,000円と発表されています。
ワンボックスカーのPHV開発は?
筆者が非常に疑問に思うのは、トヨタはなぜ、PHV=プラグインハイブリッドの技術を持ちながら、このクラスの仕様に取り入れないのか?という点です。
所謂ワンボックスカーは、様々な乗用シーンが想定され、仕事にも遊びにも幅広い用途で活躍するクルマです。
例えば、ライバルであるエルグランドも、PHVはおろかハイブリッド車の導入でさえ、ようやく次のモデルチェンジで実施されることになったばかり。国内需要が圧倒的に高いこのクラスのワンボックスカーは、さほど国際戦略を意識せずとも好いという風潮が自動車業界全体に蔓延しているのも事実。
評論家各氏や専門筋の人々も、このクラスのクルマの燃費改善や環境対応がやや遅れをとっていることに不満を持っていますが、家族の屋台骨を支えるともいえるワンボックスカーがユーザーのニーズに対応できていないことには甚だ疑問を感じずにはいられません。
さしたる進化も行わないモデルチェンジであるならば、燃費改善や環境適合に対する大胆な改革にチャレンジし、ユーザー満足度の高いクルマを市場に送り出すことに普請して欲しいと筆者は思います。
トヨタ 新型 ノア Si“W×B Ⅱ”のまとめ
正直、今回のモデルチェンジに驚くようなトピックスはありませんでしたし、凄い進化!という印象も持ちませんでしたが…。
大型ワンボックスカーのクロスオーバーSUV同様に、日本の市場では圧倒的な支持を誇る、日本独自の市場ニーズにマッチしたクルマと言えるのですが、クロスオーバーSUVと比較すると、装備やスペック面における改良がやや遅れているという印象を筆者は抱いています。
インエリア、エクステリアの充実もさることながら、社会や時代、そしてカーユーザーがなにを求めているか?を意識したモデルチェンジの必要性を筆者は強く感じます。
トヨタ以外にも、大型ワンボックスカーを開発し販売するメーカーには、そのあたりを配慮した革新を進めて欲しいと強く念願します。